第68回日本不整脈心電学会学術集会 不整脈心電学2022's ~新たなイノベーションへ~

心臓植込みデバイスミュージアム―歴史を目撃する―

1932年に米国のHymanが考案した “Artificial pacemaker”は、手回し発電で心筋を刺激する7.2kgの機械でした。1960年代になると、体内植込み型のペースメーカが製造販売されるようになり、1970年代以降はデバイスの小型化・長寿命化・多機能化が進みました。

心臓植込みデバイスミュージアムは、本年2月に行われた第14回植込みデバイス関連冬季大会の会長企画セッション「デバイス治療の歴史と将来の展望」の関連企画として、展示場で開催する予定でした。新型コロナウイルス感染拡大防止のため完全WEB形式になったことにより一度は中止といたしましたが、JHRS2022の場を借りて満を持して開催いたします。世界初の商用ペースメーカや国産初の量産型ペースメーカなど1960~70年代に開発された実物を展示いたしますのでご期待ください。

(第14回植込みデバイス関連冬季大会:会長 光野正孝、三橋武司)

(展示例)

写真1

Medtronic 5850 (Chardack-Greatbatch):Medtronic社製(1960年)
商用としては世界初の量産型長寿命植込型ペースメーカ。当時の価格で$375で注文生産された。
(263g、135cc(推定)、86x77x28mm)

写真2

北大応電型:いわしや森田器械店製(1964年)
北海道大学応用電気研究所(吉本千禎教授)で開発された水銀電池自蔵型ペースメーカ。
自作機を除けば国産初の量産型で1970年までに約60例で使用。
(145g、64cc、60x60x22mm)

(いずれも、印旛医科器械歴史資料館/一般財団法人日本医科器械資料保存協会所蔵)

心臓植込みデバイスミュージアム1
心臓植込みデバイスミュージアム2